令和を30年生きるためのブログ トリプルスリーを目指して

昭和を30年、平成を30年生きた。 そして、令和を30年生き抜いて トリプルスリーを達成しようと思う。。

3月から5月に残業をすると、社会保険料が高くなるから 残業をしないほうがいいというのは本当?

3月から5月に残業をすると、社会保険料が高くなるから
残業をしないほうがいいというのは本当でしょうか


給料から控除される社会保険料は、
標準報酬月額によって算出されます。
この標準報酬月額は、毎年1回、7月に見直しされます。
4月~6月の3ヶ月間の各種手当を含む給与支給額から算出します
見直し後の標準報酬月額から算定された新しい社会保険料は、
9月~翌年8月までの1年間に適用されます。


ですから、3月から5月に残業が多いと、
4月から6月に支払われる給与が多くなりますので
標準報酬月額と等級が上がることによって、
結果として社会保険料が上がることになります。



しかし、残業を抑制してまで、社会保険料の上昇を抑えるのは
果たして、本当にお得なのでしょうか


最初に標準報酬月額という少し難しい用語を使いました。
この標準報酬月額とは何でしょうか。
実は、ここに答えがあります。


標準報酬月額とは、報酬月額を等級で表し、
社会保険料や保険給付額を決めるための基準になる金額です


つまり、標準報酬月額は、支払いする保険料の計算だけでなく、
受け取る保険給付の計算にも使われるのです。


厚生年金は報酬比例年金で、支払いした保険料に応じて
受け取る年金額が異なります。
受け取る年金額をを少しでも増やしたいなら、
沢山保険料を支払う以外ありません。


厚生年金が支払う保険料と受け取る年金額からみて
不利な制度であるから、保険料はできるだけ払いたくない


という考えが前提にあるのなら仕方ありません。
これ以上ご説明しても意味がありません。


健康保険で受け取る保険給付のなかには
現物給付と現金給付があります。
現金給付は、標準報酬月額によって給付額が変わります。
病気やケガで働けなくなったときの傷病手当金や出産手当金です。



どうやら、給料から控除されるもののうち、
税金と社会保険料の区別がついていないのではないでしょうか。
税金については、私も可能な限り支払いたくありません。



3月から5月に残業が多くなると
9月からの社会保険料が上がるかもしれないというのは
社会保険料の算定に仕組みからすると事実です。


しかし、社会保険料が上がることが、
被保険者であるわれわれサラリーマンにとって、
必ずしも不利益ではありません。


しかし、一般的には3月から5月に残業することは損だという
誤った結論だけが一人歩きしています。


なぜ、このような話となるのか
おそらくですが、出所は社会保険労務士ではないかと思います。
社会保険労務士は、企業から委託を受けて、
主に社会保険業務を請け負っています。


社会保険というのは、被保険者である従業員と雇用主が
その保険料を折半しています。
言い方を替えると、従業員が負担する額と同額を
企業(雇用主)も納めています。


したがって、社会保険料は、
被保険者でもない企業からするとコストでしかありません。
納める社会保険料を如何に少なくするか、
これが社会保険労務士の腕の見せどころとなります。


したがって、社会保険料を少しでも少なくするには、
3月から5月の残業を減らすとよい
というアドバイスになります。



これが、3月からあ5月に残業をすると社会保険料が上がる
知らないと損をするというはなしの始まりではないかと思います。



そもそも、残業を抑制して社会保険料の上昇を抑えたとしても、
残業そのものの実入りがなくなるわけです。


例えば、4月から6月の3か月に毎月2万円 
合計6万円の残業を抑制したとします。
その結果、毎月2000円の社会保険料の上昇がなくなりました。
1年で24000円です。
24000円得しましたが、6万円の残業代はありません。


損得でいったらこれほどの損はありません。


私は、コロナの影響で4月から残業はゼロになりました。
給料は毎月万単位で減少しています。
おそらく、9月からは社会保険料が数百円安くなるでしょう。
しかし、少しもうれしくありません。


さらに、残業代は通常の時給相当額に2割5分の割増しがあります。
同じ仕事をしても、所定時間内と所定時間外(残業)とでは、
25%も給料単価が違うのです。


損得に敏感な人であれば、残業はとてもお得なはずです。


残業は、必要があって上司(会社)が命令して行われるものです。
何らかの理由を付けて残業を回避するのは、
決して気持ちのいいものではありません。


誰かが代わりに残業をするのであれば、
その人に後ろめたい気持ちも湧いてきます。


なにより、上司の心証を害することは間違いありません。


社会保険料の上昇を防ぐために、残業を抑制するのは、
本末転倒でまるでばかばかしいことだと思います。


つまらない小手先の損得よりも
理不尽でなく必要な残業なら、どんどんこなしましょう。
そして、おおいに出世して高い給料を得て、高い保険料を払いましょう。
そうすれば、リタイア後も多くの年金額を受け取ることが出来ます。

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